こんにちは! やまとーヤクルトの管理栄養士 東元です。
今が旬の牡蠣!
美味しく栄養満点なので、積極的に食べたい食材ではありますが、どこか調理方法が難しそう・・・、なんて感じたりしていませんか?
実は私がそう感じていて「殻付き牡蠣なんてとんでもない!」と思っていました。
ところが今回、殻付き牡蠣を購入することになり、いろいろ調べてチャレンジした結果、自宅でも簡単に美味しく食べられることがわかったので、是非みなさんにもお伝えしたいと思います。
ノロウイルス感染を防いで安全に食べよう!
酒蒸し
材料(2人分)
- 殻付き牡蠣 10個
- 昆布 2~3枚
- 酒(又は水) 適量
- レモン又はすだち お好みで
作り方
- 牡蠣は殻付きのまま、タワシでよく水洗いする。
- 土鍋又は底の深い鍋に、昆布と酒(又は水)を1cmほど入れる。
- 牡蠣を殻の丸い方(深い方)を下にして入れる。
- 蓋をして、強火で加熱し、水が噴き上がり、牡蠣が口を開きかけたら出来上がり。
- お好みでレモン又はすだちをかけて。
醤油やポン酢もおすすめ!
オーブンで焼く
殻付き牡蠣をタワシでよく洗ってふく。
牡蠣5個で250度で約15~20分。
焼くときに殻が飛ぶので、オーブンを使用する時は、アルミ箔に包んで焼く。
電子レンジで加熱
殻付き牡蠣をタワシでよく洗ってふく。
牡蠣を皿に盛ったあと、ラップをかけて、牡蠣5個で500Wで約5~6分加熱。
フライパンで焼く
殻付き牡蠣をタワシでよく洗ってふく。
アルミホイルを敷いた上に牡蠣を並べて蓋をし、殻の口が開くまで焼く。
牡蠣5個で強中火で約15~20分。
いずれの焼き方も、殻の口が開いたら出来上がり。
ナイフなどで貝柱を切り離し、レモン汁・ポン酢などをかけて。
“海のミルク”牡蠣に含まれる栄養素と効能
タンパク質
牡蠣には私達の体を作り支えていくために欠かせない栄養素であるタンパク質がたっぷり含まれています。
牡蠣は、食物からしか摂取できない8種類の必須アミノ酸をはじめ、全部で18種類のアミノ酸を含むため、良質なタンパク質と言えます。
グリコーゲン
牡蠣の栄養の中でも豊富なのはグリコーゲンです。
グリコーゲンは運動時のエネルギーとして使われる成分です。
筋肉と肝臓に蓄えられており、体内のエネルギーが不足したとき、糖質に変化して血液中の血糖値の調節に使われるため、疲労回復や運動をするときには、積極的に摂りたい栄養素です。
タウリン
タウリンはタンパク質が分解されるときにできる成分で、心臓・肺・脳などの重要な組織に含まれます。
胆汁酸と結びついてコレステロールを消費する働きがあるほか、肝機能を高めたり高血圧の予防など、様々な部分で役立ちます。
亜鉛
亜鉛は体の機能の様々な部分に関わる重要な栄養素です。
不足すると、発育障害や免疫不全、味覚異常などを起こします。
男性では、精子数が減少するなど、性機能が低下します。
鉄
鉄分は酸素を全身に供給し、貧血予防に効果的な成分であることは知られています。
無理なダイエットをする女性に不足しやすい成分とも言われています。
ビタミンB12
ビタミンB12は、神経や血液を健康にする効能があり、DNAの生成にも役立っています。
鉄分と一緒に摂取することで貧血の予防に役立つので、両方を含む牡蠣は貧血予防に効果的とも言えるでしょう。
牡蠣などの二枚貝からノロウイルス感染を防ぐには?
1、2月にかけて流行のピークを迎えるノロウイルスによる嘔吐・下痢症。
ちょうどこの時期は牡蠣の旬でもあり、牡蠣が原因とされる食中毒などのニュースを耳にする機会も増えます。
そこで、牡蠣をはじめとする二枚貝を食べる際の注意点を紹介します。
ノロウイルスとは
ノロウイルスは、少量でも体内に入ると腸内で増殖する、とても感染力の強いウイルスです。
感染すると24~28時間の潜伏期間(感染から発症までの時間)を経て、急に激しい吐き気や嘔吐が始まり、続いて下痢や発熱、腹痛などの症状が現れます。
感染ルートは大きく分けて3つあり、ノロウイルスが含まれる排泄物や食品に触れた手を介した接触感染、嘔吐物からの飛沫を吸い込むことによる飛沫感染、そしてノロウイルスに汚染された食品を口にする経口感染によるものです。
加熱して食べることがベスト!
二枚貝の体内にたまったノロウイルスは、身や表面を洗っただけでは取り除けません。
体内のウイルスを死滅させるためには、十分に加熱することが必要です。
目安として、中心部が85~90度になる状態で90秒以上の加熱が推奨されています。
たとえ生食用牡蠣であったとしても、体調がすぐれない時や、免疫力の低い幼児や高齢者は、生で食べるのは控えましょう。
手洗いはしっかりと!
貝類の調理を行う際は、貝を扱った手で他の食品や調理器具を触らないようにし、調理後は必ず石鹸で手をよく洗いましょう。
石鹸そのものには、ノロウイルスを失活化させる効果はないといわれますが、手の脂肪などの汚れを落とすことで、手指からウイルスが剝がれやすくなる効果があります。
手を拭く時は、共用のタオルを使うのは避け、使い捨てのキッチンペーパーなどにしましょう。
調理器具や調理台を消毒・殺菌する
二枚貝を取り扱ったまな板や包丁、へら、食器、ふきんなどは使用後は洗剤で洗います。
その後、洗浄だけで落としきれないウイルスを死滅させるために、熱湯消毒か、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒を行いましょう。
熱湯消毒は、85度以上の湯で1分以上の加熱をします。
また、次亜塩素酸ナトリウム(濃度0.02%)に浸すとウイルスを失活化させることができます。
一般的な感染症対策として用いられる消毒用エタノールでは、ノロウイルスを死滅させることはできず、家庭用塩素系漂白剤に含まれる次亜塩素酸ナトリウムが有効だといわれています。
濃度0.02%の消毒液の作り方
※次亜塩素酸ナトリウムの濃度が5%の時
- 500mlの空のペットボトルを用意する。
- その中にペットボトルのキャップ約半分弱(2ml)の塩素系漂白剤を入れる。
- そこにいっぱいになるまで水を加えたら完成。
まとめ
いかがでしたか?
今回、我が家では土鍋で酒蒸しにしてみましたが、電子レンジやフライパンでも簡単ですよね!
美味しく食べた後は、後片付けでの調理器具の消毒もお忘れなく!
次亜塩素酸ナトリウム消毒液を調理器具などにスプレーしたり、つけ置きしたりして、しっかり消毒しましょうね。
今回はご紹介しきれませんでしたが、残った牡蠣で、実はオイル漬けも作ってみました。
これは、また次回ご紹介しますので、お楽しみに!
ヤクルト健康教室でも食中毒予防講座を実施
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ホームページ:https://www.yamaguchikentobu-yakult.co.jp/
※新型コロナウィルス感染拡大予防対策としてマスクの着用、手指消毒、会場の換気をお願いしております。
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