『腸内フローラ』という言葉がいろいろな場面で聞かれるようになってきましたが、腸には良い菌(善玉菌)を摂り入れた方が良いのは分かっているけど、ピンとこないと思っている方もいるのではないでしょうか?
乳酸菌とビフィズス菌はその性質上、主にすんでいる場所が決まっています。その性質とは、酸素があるところで生きられるかどうか、です。
1.乳酸菌とビフィズス菌のすんでいる場所
私たちが食事をした時、食べたものは、口→食道→胃→十二指腸→小腸→大腸→肛門の順に通っていきますが、口から肛門までの消化管は1本の管でつながっています。その中で、乳酸菌は主に『小腸下部から大腸』、ビフィズス菌は主にほとんど酸素のない『大腸』にすんでいます。乳酸菌は比較的酸素に強く、酸素がある場所でも生きることができます。一方、ビフィズス菌は酸素があると生きていけません。
2.小腸と大腸の働き
小腸は、胃で消化された食べ物をさらに分解し消化、栄養素を吸収する働きがあります。
小腸には、効率良く栄養素を吸収するため、内部に、絨毛(じゅうもう)という突起が無数に生えています。それらを広げるとテニスコート1面分の表面積になるほどの広さで、栄養の吸収を行っています。さらに、全身の免疫細胞の半分以上が集まり、免疫機能が発達していることで、細菌感染から身を守ってくれる働きもあります。
大腸は、栄養分が吸収された食べ物の水分などを吸収し便を作る働きがあります。
大腸では、小腸などで、消化・吸収された食べ物の残りの水分やミネラルを吸収します。
小腸で消化・吸収された食べ物は、「ぜん動運動」により肛門の方へ運ばれながら水分が吸収され、便となって体外に出されます。
3.まとめ
乳酸菌、ビフィズス菌はそれぞれ、数多くの種類があり、その種類によって期待される機能もそれぞれです。スーパーで、お客さまから「乳酸菌飲料とヨーグルトの違いは何?」と質問されることがあります。限られた時間の中で長時間の説明はできませんが、お客さまが何を目的にしているのかをお聞きしてお答えするように心がけています。
まずは乳酸菌やビフィズス菌のすむ場所、小腸や大腸の働きを理解した上で意識して摂取するようにしてみてはいかがですか。
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